2055年には日本人口の4人に1人が75歳以上になると予想されるなか、電通が要支援・要介護者の食事や生活にかかわる実態調査を行った結果、不定期ながら、栄養補助食品や機能性飲料は5割近い人が利用していることが分かった。
また、新たな商品、サービスニーズのヒントとしてのキーワードに「ころびやすい・つまづく」、「モノ忘れ」、「聴き取りにくい(聴力低下)」、「むせる・咳き込む」などの領域にあることが浮かび上がってきたとしている。
調査は要支援1から要介護2までの介護保険受給者(366サンプル)を対象に昨年9月14日から10月15日にかけて実施され、体の症状などで現在、気になっていることでは「ころびやすい・つまずく、モノ忘れ、聴き取りにくい、むせる・咳き込むなど全般的に男性よりも女性の方が、からだへの不安を幅広く抱える傾向にあり、とりわけ骨粗鬆症、モノ忘れに対する不安が高い傾向が伺える」としている。
また、毎日の食生活については(1)介護度の低い方は7割の方が自分で調理・購入をしているものの、介護レベルが進むにつれて割合は減少し、要介護度2では1割程度となる(2)独居(1人暮らし)では、ヘルパーさんによる調理・購入、弁当の宅配など配食サービス利用がそれぞれ3割を超える。(3)毎日の食事で困っていることは、いつも同じメニューになってしまう、出来合のものはおいしいものが少ないなどだった。
一方、日常生活については(1)要支援・要介護者が日頃していることとして上位に挙がるのはテレビを見る、新聞を読むなどで、介護度が高くなるとデイサービスの利用が高くなる(2)大人用オムツ(お出かけ用を含む)の利用率は4割程度。男性は「病気」など必要にせまられてだが、女性は「外出時」の安心材料としての利用しているケースも目立つとしていた。
(編集担当:福角やすえ)