内閣府の外交に関する世論調査で、開発途上国に対する資金協力や技術協力などの経済協力を積極的に進めるべきだとする意見が31.5%とおよそ3人に1人が積極的な協力を支持していることが分かった。
これは2009年10月調査(前回調査)に比べ、4.7ポイントの増加で、年齢では40歳代で、性別では男性で積極的な参加を求める意見が多かった。
この調査は2010年10月21日から31日の間に、調査員の個別面接聴取により全国の20歳以上の3000人を対象に実施され、1953人から有効回答を得た。
それによると、経済協力は「現在程度でよい」とする意見が43.1%で最も多かったものの、前回調査に比べ5.1ポイント減少していた。
積極的に進めるべきとする理由で最も多かったのは「経済協力は日本の外交政策を進める上での重要な手段」とする人が55.5%で最も多く、次いで「開発途上国の政治的安定と経済的発展なしに日本の経済的発展はないから」(46.9%)「開発途上国の環境問題などの解決のため、日本の技術と経験を生かすべきだから」(46.6%)「開発途上国の安定に貢献し、世界の平和に役立つから」(46.1%)が続いた。
前回調査に比べで増えた回答は「開発途上国に対する経済援助はエネルギー資源などの安定供給の確保に資するから」というもので、前回の37.2%から、今回は45.3%と8.1ポイントもあがり、エネルギー資源確保への意識の高まりをうかがわせた。
一方、経済協力をなるべく少なく、あるいはやめるべきとした人(21.2%)たちの回答では、その理由として「日本国内の経済状態がよくないから」というものが75.1%を占めていた。
(編集担当:福角忠夫)