向上するグリーンエネルギーに対する個々の意識

2010年12月06日 11:00

 CO2の排出量による「地球温暖化」、限りある資源への過度な依存により発生する「エネルギー問題」が世界的な規模で問題となり、風力、太陽光、水力、地熱、バイオマスなど自然の力を利用したグリーンエネルギーの重要性が加速度を増している。

 しかし、グリーンエネルギーの導入は、日照時間など自然状況によってエネルギーの発生量が変動するため出力が不安定で、地形等の条件から設置できる地点も限られているため設備を整える費用が莫大にかかる。そこでグリーンエネルギーの導入を進めるために、国が様々な支援や規制等が実施。利用する設備を導入する自治体、事業者等に対して、設備価格の一部を補助するなどの税制優遇の措置を行っている。

 また、自然エネルギーにより発電された電気の環境付加価値を、証書発行事業者が第三者機関(グリーンエネルギー認証センター)の認証を得て発行し、「グリーン電力証書」という形で取引する仕組みも確立されている。「グリーン電力証書」を購入する企業・自治体などが支払う費用は、証書発行事業者を通じて発電設備の維持・拡大などに利用。発電設備を持たなくても、証書発行を受けたグリーン電力相当量の自然エネルギーの普及に貢献できるため、地球温暖化防止につながる仕組みとして関心が高まっている。

 この「グリーン電力証書」システムを開発したのがソニー <6758> だ。2001年に東京電力と共同で、日本企業の中ではもっとも早い時期からグリーン電力を導入している。同社は全国各地の事業所や株主総会などのイベントで使用する電力についてもグリーン電力の導入を推進。2009年4月時点で日本最大のグリーン電力使用会社となっている。さらに同年11月には、ソニーグループ全体の事業所から排出される温室効果ガスの絶対量をCO2換算で、2015年までに2000年比30%削減するという目標を発表し、今後も積極的にグリーン電力導入に力を注いでいく構えだ。

 また現在、製造・小売事業者、グリーンエネルギー発電事業者、消費者代表など関係者が連携し、グリーンエネルギーの導入を促進していくことを目的としたグリーン・エネルギー・パートナーシップも設立されている。アサヒビール <2502> やシャープ<6753>、朝日新聞社、エーザイ <4523> 、大林組 <1802> 、など幅広い業界から、合計406団体および個人11人が参加している。

 グリーン・エネルギー・パートナーシップの取り組みは多岐に渡っているが現在は、一般の人々のグリーンエネルギーに対する認知度を向上させるとともに、社会的にグリーンエネルギー導入への気運を盛り上げることを目的とした「グリーン・クリスマス・ライトアップ」を実施。全国各地で106施設(130地点以上)が参加し、グリーンエネルギーが街を美しく彩っている。

 また、グリーンエネルギーに関する様々なイベントやフォーラムも数多く実施されている。11月18日から21日には、みなと環境にやさしい事業者会議(以下mecc)に参加する事業者が、総力を結集して挑む年に一度の大イベント「企業と環境展」が東京六本木のヒルズカフェで開催された。5回目となる今回は、「OPEN! mecc library~開かれたmecc~」をテーマに東京六本木のヒルズカフェで開催され、好評のうちに幕を閉じた。

 グリーンエネルギーに対する意識、認知度は確実に高まっている。この取り組みが本格的に始まってからまだ数年しか経過していないため、目に見えた実績は未知数だが、この積み重ねが地球の未来へ繋がることは間違いないだろう。