山田養蜂場、ローヤルゼリーによる美肌効果を発表

2010年12月06日 11:00

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ローヤルゼリーエキス水溶液を使用した群の方が、試験開始から4週間後の肌水分量は増加傾向にある。

 山田養蜂場は、独自の方法で抽出したローヤルゼリーエキスに、美肌の指標の1つである角層の水分量を高める効果があることを確認した。また、同研究成果を第一回東アジア皮膚科会議にて発表した。

 昔から手肌がきれいといわれる養蜂家。その科学的な根拠はこれまで明確にされてこなかったが、ローヤルゼリー等を手作業で採取するためではないかという一説が有力であった。この説に着目し化粧品の開発を行ってきた同社は、今回ローヤルゼリーの効果を実証し、より良質な製品の開発へ繋げるべく、美肌効果について試験を行った。

 今回の試験は、30代~60代の女性21名を対象に、プラセボ対照二重盲検化並行群間比較試験にて実施。一方の腕に、ローヤルゼリーエキスを配合した「ローヤルゼリーエキス水溶液」を、もう一方にローヤルゼリーエキスを配合しない「プラセボ水溶液」を1日2回、4週間にわたり塗布した。そして、試験を始めてから2週間後と、終了後(4週間後)の角層の水分量を計測。さらに、使用感に関するアンケートも実施した。

 その結果、試験終了後(4週間後)に計測した、ローヤルゼリーエキス水溶液を使用した腕の水分量は、プラセボ水溶液を使用した腕に比べ有意に高く、使用前と比較しても同様の結果が得られた。さらに、アンケートでも「ローヤルゼリー水溶液の方がしっとりとしている」という回答が目立った。つまり、ローヤルゼリーエキスが肌の水分量を高め、しっとり感を高めたと考えられる。

 これらを踏まえ、同社ではさらに保湿作用のメカニズムを調査するため、ヒト由来の細胞を用いて試験を行った。すると、ローヤルゼリーエキスには、角層内の水分を保持する機能を持つ因子の元となるタンパク質・フィラグリンを増加させる傾向があることが判明。ローヤルゼリーエキスはこのフィラグリンの増加を介し、肌の保湿を促していると推測される。

 以上の結果より、4週間以上の継続的なローヤルゼリーエキス塗布による肌の水分保持能向上が実証された。同社はこれからも、同社製品に配合されているローヤルゼリーエキスをはじめ、ミツバチ産品の美肌効果についての研究を積極的に行っていく考えだ。