富士経済は2010年の小売パン市場規模が小売販売ベースで1兆7969億円規模と2009年に比べ1.3ポイント減少するとの見込みを19日、発表した。
量販店やCVSなどで販売される「流通パン」は1兆4045億円と前年より12億円ながら増加(0.1ポイント増加)するものの、ベーカリーショップで販売されるベーカリーパン市場が3924億円と前年より256億円、率にして6.1ポイント減少するためとしている。
流通パンの微増について、富士経済では「2010年は量販店、CVSともに前半好調だったものの、猛暑の影響で夏場の需要が減少した。しかし、CVSでは新規出店による実績拡大とタスポ効果の反動が一巡したことで前年を上回るとみられることから、トータルでは前年並が見込まれる」としている。
そのうえで、市場開拓については「若い女性層やシニア層への適確なアプローチが市場活性化の鍵であり、チャネルによって需要層は異なるものの、量販店はファミリー層以外に単身者や高齢者、CVSは女性客やシニア層、ベーカリーショップは男性、外食需要といった現在のターゲット以外の層の取り込みが必要」とアドバイスしている。
(編集担当:福角やすえ)