2009年度のビル管理市場規模は2兆9184億円と前年度に比べ2.8%減少した。2010年度も2兆7746億円規模と、前年度割れになりそう、との分析結果が矢野経済研究所から2日、発表された。
ビル管理市場が縮小した原因について、同研究所は「ビルオーナーの経費削減傾向が強くなり、契約価格の減額要請や喫緊の課題以外のリニューアル工事などが延期、もしくは中止されるケースが多発したこと」などをあげている。
建設産業と同様に景気動向が遅行する産業であることも市場環境をさらに悪化させた原因になっている、としている。
2010年の市場についても、2009年度に比べ4.9%減少すると予測。同研究所は「建築物ストックの総量は大きな伸びは見せないものの、大きな縮小もない。しかしながら、管理コスト(契約価格・単価)について、それ程大きくはないが、さらなる低価格化が進行している」などを背景にあげている。
(編集担当:福角やすえ)