農林漁業用A重油の税の特例措置に延長堅持を

2010年10月22日 11:00

 民主党の平成23年度税制改正、租税特別措置などに関する部門別重点要望のうち、政治主導での「ベスト3」絞り込みの結果、農林水産部門での重点要望には、筆頭に、農林漁業用A重油に対する石油石炭税の特例措置の延長堅持などが取り上げられた。

 また、地球温暖化対策税の創設にあたっては、税の使途をバイオマスや太陽光などの再生可能エネルギー対策や森林吸収源対策、木材利用拡大対策などに使用するよう位置づけることを求めている。

 同党の農林水産部門会議によると、農林漁業用A重油に対する石油石炭税の特例措置の対象になる農家や漁業者は施設園芸農家で21年度実績約21万戸、漁業者で14万人にのぼり、適用実績で36億5700万円の実績がでているとしている。

 特例措置を図ることにより、施設園芸農家や漁業者の経営コストの低減が図られ、農林水産物の安定供給につながっており、施設園芸や漁業においては他の産業に比べ経営費用に占める燃料費の比率が高いことから、減免の廃止は経営に大きな影響を与えることになる、としている。

 具体例として、バラ栽培では燃料比率は31%、いか釣(沿岸)では33%となり、タクシー(7%)やトラック(5%)などと比較しても、比率に大きな差がでていると指摘し、特例措置の延長堅持の必要を示している。
(編集担当:福角忠夫)