国土交通省では中小零細トラック運送事業者が競争激化から社会保険(健康保険・厚生年金保険)や労働保険(労働者災害補償保険、雇用保険)に加入せず、不適正に運送原価を引き下げて仕事を受注するなど、業界の健全な競争環境を阻害するケースが顕在化していたことから、社会保険などの未加入業者を貨物自動車運送事業法違反として行政処分の対象にし、指導を強化してきたが、15日、昨年7月から今年6月までの1年間に行った行政処分の状況を公表した。
それによると、車両停止処分をうけた事業者は148社にのぼり、うち、48社は社会保険、労働保険ともに未加入で営業していた。
また、警告処分を受けた事業者数は235社あり、社会保険、労働保険ともに未加入の事業者が60社あった、としている。
国土交通省では「本省レベル、地方運輸局レベルで関係機関と連携を強化するなどし、今後ともトラック運送事業者の健全な競争環境の整備に努める」としている。
(編集担当:福角忠夫)