菅総理 新成長戦略 いよいよ実行段階と訴える

2010年09月10日 11:00

 菅直人総理は9日午後、札幌市内で開かれた民主党代表選挙街頭立会演説会で、同日開催した新成長戦略実現会議について触れ「新成長戦略の設計図が出来上がり、いよいよ実行する段階にきた」とアピールするとともに「自民の政策と何が違うかというと、地域から元気を取り戻すという根本が(自民政策には)抜け落ちていた」とした。

 また、地方分権・地域主権について、菅総理は「外交、通貨、福祉の基本は国が行うが、ほとんどのことは地方でできる政治を考えている」とし、財政配分について現行、国と地方は2対1だが、最終的に「国が3分の1、地方が3分の2になるようにめざす」と踏み込んだ発言を行った。

 菅総理はこの日、北海道での街頭演説ということにあわせ、北海道への中国からの来訪者増加の要因をとりあげ、ビザ条件の緩和、新千歳空港の外国旅客機の利用制限の緩和を例に「行き過ぎた規制の緩和を図ることにより、地域活性化の効果がもたらされる」とし、規制緩和を地域活性にうまく活用していきたい考えを示した。

 また、食糧自給率が100%を超える北海道にあって、農産物の加工など、付加価値をつけることにより、第6次産業として育てていくこと、そうしたことを行うことが北海道や日本の再生につながるとして「それを私に実現させてほしい」と支持を求めた。

 また、雇用についても「つくる雇用、つなぐ雇用、守る雇用」を事例をあげて説明し、特に、円高や法人税の高さから海外に出て行こうとする企業に対して、日本の中で十分に仕事ができるよう環境に強い企業の工場立地を応援する、法人税を見直すなどの対応を示した。

 演説を終えた菅総理は、先に演説した小沢一郎衆議院議員と街宣車の上で笑顔で握手し、健闘を誓い合った。
(編集担当:福角忠夫)