富士通が武田薬品と国内最大規模の実験電子ノートシステム構築

2010年09月06日 11:00

 富士通<6702>は、武田薬品<4502>と共同で合成実験の計画や結果を電子的に記録し、ナレッジとして共有・活用する国内最大規模の電子実験ノートシステムを構築した。

 今回構築したシステムは、富士通がケンブリッジソフトの電子実験ノートシステムをベースに開発した新薬研究基盤。システムの開発に加え、24時間365日無停止運用を実現するため、インフラ基盤の構築やシステムをスムーズに活用するための定着化支援を行ったという。

 武田薬品では、研究業務の効率化や精度向上、コスト削減、特許係争、環境対応の強化などを目的に、国内で初めて合成研究部門において実験ノートを電子化することを決定。研究者各自のパソコンから、今回新たに構築したシステムに入力することで、ナレッジとして構築される。データ化することで、構造式やキーワードから関連する情報を検索・参照できるようになり、化合物の構造式などの詳細な実験データが有効的に活用しやすくなるという。また、過去の実験結果を把握することで、コスト削減を図る。

 富士通では、今後もケンブリッジソフトと共同で、電子実験システムのビジネスを積極的に推進していくという。
(編集担当:山下紗季)