ダイドードリンコ<2590>が8月31日、名古屋・名鉄ホールにて個人投資家を対象とした第2四半期決算説明会を開催した。
同社の第2四半期決算は、個人消費低迷の影響などから売上高は前年実績をやや下回ったものの、原価面をはじめとする業務の全面的見直しによる固定費削減など、徹底したコストコントロールを行い、営業利益は25億8400万円(前年同期比43.5%増)、経常利益は21億8500万円(前年同期比4.4%増)と前年実績を上回っている。
同社では、収益体質の強化・コスト構造の大きな変革への取り組みとして、本年3月にグループ組織再編を実施。新しい時代に適合した自販機ビジネスモデルを再構築し、厳しい経営環境下においても持続的発展を展望できる堅固な収益体質を作りあげることにより、グループ全体としての新たな成長を目指しているという。
説明会の中で同社の高松富博社長は、「組織再編の効果は下期より顕在化していく」とし、通期業績見通しの達成に意欲を示した。また、その他のプラス材料として、猛暑効果による飲料水の販売増で、飲料業界全体がにわかに活況を示している中でのさらなる販売拡大策として、「自販機ロケーションの新規開拓を促進していくこと」や「”ダイドーブレンドコーヒー”の発売35周年を機に販促キャンペーンを積極的に展開していくこと」などを挙げ、下期での売上確保に向けて自信を伺わせた。
現在も雇用情勢、所得環境の悪化に伴い、消費に対する節約志向は依然として続いている。さらにデフレ傾向が継続する中で企業間競争は益々厳しさを増し、今後も厳しい経営環境が続くことが想定される。同社は、グループ組織再編による事業構造の変革に弾みをつけ、今後の売上やマーケットでの存在感の維持向上に向けた施策についても前向きに取り組むとともに、さらなる業務の見直しによる新たなコスト削減の徹底により、安定的な利益確保に注力。同社の強みでもある強固な財務基盤を軸に、景気回復とともに業績のさらなる発展ができるよう全社一丸となって積極的に事業を展開していく方針だ。