視覚障がい者の依頼あれば代筆に応じるよう斡旋

2010年08月25日 11:00

 総務省行政評価局は金融庁に対し、8月24日、視覚障がい者が金融機関の窓口で代筆を求めた場合に金融機関職員がこれに応じるよう、その趣旨を明確にした文書で金融機関に要請するよう斡旋した。

 これは「自筆が原則」として代筆を断られたため、金融機関での口座開設をあきらめざるをえなかった、という行政相談が視覚障がい者の団体などから依然として寄せられているため。

 金融機関では、視覚障がい者から代筆を頼まれた場合、これに応じるかどうかを独自の判断で決めており、認めているところもあれば、認めていないところもあるという。

 金融庁の調査では、視覚障がい者等からの代筆依頼に関して、内部規定が整備されているのは都市銀行などでは100%できているが、地方銀行など地域の銀行では約7%で、信用金庫や信用組合など協同組織金融機関では51%で整備ができていないという(今年4月末現在)。

 このため文書化して金融機関へ要請するよう金融庁に斡旋した。また、斡旋では、金融機関職員による代筆実施状況の定期的な公表や企業の社会的責任事例集に参考事例を掲載し、公表していくことも含めた。
(編集担当:福角忠夫)