神奈川県が、EVバイクの普及促進事業を開始

2010年07月30日 11:00

 環境・資源問題の解決という観点から、電気自動車(EV)の普及促進に取り組んでいる神奈川県は、さらなるEV車両の車種拡大を図るため、新たに電動二輪車の普及を促進する事業に乗り出す。メーカーやレンタカー会社と連携し、今年の9月から来年の3月まで「かながわEVバイク普及推進プロジェクト」を実施し、EVバイクの認知拡大と普及を促進していくという。

 神奈川県、マツダレンタカー、ヤマハ発動機<7272>が主体となって実施される同プロジェクトは、財団法人横浜市交通安全協会の協力のもと、県民に最新EVバイクを体験する機会を提供するとともに、EVバイクの有効な活用方法やレンタルビジネスモデル等も検証して行こうというもの。具体的な活動内容としては、まず新横浜駅前駐輪場に充電できるEVバイク専用駐輪場を設け、そこを拠点に通勤等にEVバイクを無料で利用できる「パーク&チャージ」の実証を行うことで、EVバイクの利用方法を調査していく。また、横浜市内において、周辺住民・観光客等を対象にEVバイクの有料レンタルを実施し、EVバイクレンタルビジネス事業の可能性などを検証。さらには、県内5カ所にて県民を対象にEVバイクの試乗会を無料で実施し、EVバイクの性能や価格等についての感想やニーズ等を調査していく予定だ。

 プロジェクト始動に向けて、ヤマハ発動機の最新EVバイク「EC-03(イーシー ゼロスリー)」12台が導入される。今月発表されたばかりのこのEVバイクは、プラグイン充電方式を採用し、家庭用のコンセントでも充電が可能。100%電気エネルギーで走ることから走行時に排出ガスやCO2を一切排出しない、地球環境にやさしい最新エコ車両となっており、都市部での近距離移動に適した機能と走行性能を備えていることから、この先数年で飛躍的に普及する可能性を秘めている。

 自治体と民間企業が協力し合う今回の環境プロジェクトで得た結果は、未来の低炭素社会に向けた新しい交通手段の在り方を示す有効なものになることが期待される。
(編集担当:北尾準)