神戸製鋼、新プレスライン増設で鋳鍛鋼事業の基盤強化

2010年07月28日 11:00

 神戸製鋼所 <5406> は、2008年4月より進めてきた高砂製作所(兵庫県高砂市)の新10,000トンプレスライン増設工事を完工し、7月26日に総勢約120名の関係者を集め、盛大なる竣工式典を開催した。

 同社が、今回の増設工事に費やした投資額は約220億円で、新プレスに加えマニプレータ・加熱炉・熱処理炉・クレーン等、一連の生産ラインを構築。新設したプレスは大型長尺品の鍛錬に適した世界最高速、高精度の性能を保有する世界トップレベルの鍛造プレスであり、クランク軸などの大型舶用製品のほぼ全てを製造することが可能となった。また、プレス基数も現在2基ある鍛造プレスと合わせて計3基となったことにより、主として舶用製品は新プレス及び4,000トンプレスで、それ以外の大力量を必要とする超大型製品は13,000トンプレスで各々生産することが可能となるなど、製品サイズに応じた生産体制を確立している。

 今回の新プレスライン増設は、同社の中核事業である鋳鍛鋼事業においては、1975年に13,000トンプレスを導入して以来の大規模な設備投資となる。同社では今後、高品質の鋳鍛鋼製品の供給を行っていくと共に、鋳鍛鋼事業の更なる基盤強化を図っていきたいとしている。
(編集担当:北尾準)