ソマリア沖の海賊対処で自衛隊派遣 1年延長

2010年07月20日 11:00

 政府はソマリア沖・アデン湾での海賊対処のため、引き続き自衛隊を派遣することを16日、決めた。派遣期間は来年7月23日までの1年間。

 仙谷由人内閣官房長官は派遣の1年延長について「現在、護衛艦2隻と固定翼哨戒機(P-3C)2機を派遣しているが、海賊行為の発生は依然として高い脅威であり、1年間、自衛隊の派遣を継続することとした」と説明。

 「海上輸送の安全確保を図ることは、我が国経済社会及び国民生活にとって重要のみならず、国際社会の平和と繁栄のために不可欠であり、政府として、極めて重要な責務を果たしてまいりたい」と語った。

 人員数で、護衛艦2隻で約400人、固定翼哨戒機2機で約80人を予定。護衛艦には海上保安官が同乗し、これまで通り司法警察活動にあたる。

 また、この日、北澤俊美防衛大臣は、海賊対処活動の成果について「非常に成果が上がっているし、国際的な評価を高く頂いている。また、海賊行為の発生件数が顕著に減退するという傾向になく、むしろ地域も拡散している状況」と、活動継続の必要性を強調した。あわせて、自衛隊が中心的になっている活動への見方について「国土交通省の方から、海上保安庁では能力的にとても任務を果たせないという公式文書が来ていますので、その辺は、防衛省がこれを行うことにおいては、何ら問題はないと思う」と話した。
(編集担当:福角忠夫)