自動車分解整備業総整備売上高 3年連続減少

2010年07月15日 11:00

 国土交通省の2009年度自動車分解整備業の実態調査で、総整備売上高が3年連続して減少。2009年度は5兆4671億円にとどまった。2006年度の売上高(6兆945億円)に比較すると、1割以上の減少になっている。

 また、ディーラーは前年度に比べ2.2ポイント増加したのに対し、専業は14.4%減と専業への影響が特に大きくなっていた。

 一方、整備要員の平均年齢は42.7歳と前年度より0.5歳高くなっていた。「1995年から毎年上昇し、高齢化が進んでいる」と国土交通省では話している。

 この調査は昨年6月末現在の全事業所から業態別、規模別に抽出した1割の事業場を対象に実施され、そこから全体の数値を算出する方法でまとめられた。

 それによると、事業場数は9万1281事業場で、前年度比736事業場、率にして0.8%増加していた。業態別では60.7%が専業、17.7%がディーラー、17.6%が兼業などになっていた。

 全体の売上高は5兆4671億円と前年度比3049億円の減となり、率で5.3ポイント減少していた。業態別ではディーラーが2兆6140億円と前年度比2.2ポイント増加。専業は1兆9459億円と14.4ポイント減。兼業は6844億円と1.3ポイント減。自家は2228億円と9.6ポイント減。ディーラーを除いて全ての業態でマイナスになっていた。

 国土交通省では減少について「世界的な金融危機や派遣切りなど景気の悪化により年間を通して車維持費抑制の志向が強かったことや貨物車の保有台数の減少により、1年車検の入庫台数の減少などが要因にあげられる」としている。

 一方、整備関係の従業員数は56万4058人と前年度より1万7484人、率にして3.2%増加。規模別では2人から5人というところが最も多く39%、6人から10人が32%と全体の7割が10人までの規模にとどまっていた。

 また、整備要員のうち、整備士は34万4216人、前年度比685人、率にして0.2%の増加だった。このほか、整備要員の平均年齢(自家を除く)は42.2歳、平均給与(同)は年370万6000円と、前年度に比べ1万8000円、率で0.5%減少していた。
(編集担当:福角忠夫)