衆議院議員選挙の小選挙区での0増5減を図る区割り改正法案が23日の衆議院本会議で可決し、参議院に送られた。
菅義偉官房長官は同日夕の記者会見で「少なくとも、定数削減の抜本改革というのは、当然、行わなければならないと思うが、憲法違反と指摘されている0増5減、(一票の格差を)2倍未満にすることについては民主党政権での先の国会で自民。民主、公明が合意し、他の野党のみなさんも、この法案については賛成した。今、国会に提出されて、今日、衆議院で可決されたものは、その手続法ですから、最低限、国会の役割としてここは成立させなければならないと思う」と野党側に対して改めて理解を求めた。
菅官房長官は民主党が本会議で反対したことについて「3党(自公民)で合意したものですから、賛成してほしかった」と残念がった。
そのうえで、菅官房長官は「定数削減も、各党会派、非常に、それぞれ考え方が違いますが、まとめる方向に努力していくことが大事だ」とした。
参議院で否決されたり、60日以内に採決しない場合の対応についての記者団からの問いには「今日、衆議院で可決したばかり」と言及しなかった。ただ、菅官房長官は法案の参議院での扱いについて「自らの責任を考えれば、賛同してくれる法案だろうと考えている」とした。
一方、民主党の細野豪志幹事長は「非常に難しい判断だったが、定数削減を含む抜本改革を通常国会でやりきるという覚悟を示す意味を含めて本会議に出席し反対して意思表示した」と本会議出席の意図を語った。(編集担当:森高龍二)