今春大卒者の就職率91.8% ワースト2位

2010年05月24日 11:00

 厚生労働省と文部科学省は今年3月に大学や短大などを卒業した学生らの就職状況を4月1日現在でまとめ、5月21日発表した。大学の就職率は91.8%と前年同期を3.9ポイント下回り、過去最低だった1999年度の91.1%に次ぐ、厳しいものになっていた。

 短期大学(女子学生のみ)では88.4%と、こちらも前年同期を6.1ポイント下回った。

 文部科学省によると、今年3月に約56万人が大学を卒業(予定)。うち37万5000人が就職を希望したが、就職(内定者)が決まっていたのは34万4000人と3万1000人は就職が決まらないまま大学を巣立った格好になっていた。短期大学においても7万1000人が卒業(予定)、5万1000人が就職希望していたが、6000人は就職先が決まらないまま、卒業を迎えたという。

 厚生労働省では新卒者体験雇用事業の内容を6月7日から拡充し、今も就職活動を続けている今春新規学卒者の就職を応援することを決めている。具体的には、今春新規学卒者を対象とした体験雇用(有期雇用)を設け実施する事業主に新卒者体験雇用奨励金を支給し、正規雇用への機会を促進する。6月7日からは体験雇用の期間(現行は1か月)を最長3か月まで実施可能にするほか、新卒者体験奨励金(現行は8万円)を最大16万円支給する(最初の1か月は8万円、2か月目及び3か月目は1か月につき4万円を支給)。
(編集担当:福角やすえ)