2009年度健康食品受託製造市場 前年度割れ

2010年05月14日 11:00

 矢野経済研究所は健康食品受託製造市場の調査結果を13日、発表した。健康食品受託製造市場規模は2009年度は1212億円と前年度に比べ1.1%減少する見込みという。2005年度の1280億円をピークに4年連続で前年度割れになった。

 景況感の悪化による消費不振の影響が健康食品業界にも及び、健康食品市場の縮小が、そのまま、受託製造市場に影響した、と分析している。

 また、健康食品市場について「生産の外部委託の多い市場だが、最小限のロットから通信販売市場への参入を試みる企業も多く、受託製造へのニーズは堅調。一方で、受注製造企業間での競合が激しさを増しており、受注単価に下落がみられている」としている。また、今後、企業淘汰が進むとみられることから、「提案営業の強化や海外に活路を見出す企業もでてきている」と企業の動向に注目している。

 調査はバルク供給企業、健康食品受託製造企業、関係団体、省庁などを対象に、直接面談や電話によるヒアリングなどにより今年2月から4月にかけて実施された。
(編集担当:福角忠夫)