来年4月1日から沖縄県渡嘉敷村(渡嘉敷島をはじめとした同村域)へ旅客船などで入る際には「環境協力税」がかかることになった。
1回の入村毎に100円を納める。ただし、中学生以下の人や地方税法第292条第1項第9号の適用を受ける障害者には課税されない。
沖縄県渡嘉敷村は那覇市から西方32キロメートルの東シナ海に浮かぶ渡嘉敷島をはじめ無人島ながら観光ルートに入っている「ナガンヌ島」など、いくつかの離島からなっている。豊かな自然を求めて観光客の来島が多く、年間12万人程度の観光客が島を訪れ、観光産業が主要産業になっている。ホエールウオッチングでも有名。島では3月現在で711人、400世帯が暮らしている。
渡嘉敷村の22年度一般会計の規模は約13億円。観光施設の維持、整備や環境美化や環境保全などに毎年1200万円程度を要している。
このため、財政が厳しいなか「歳出削減努力だけでは環境保全や観光施設の維持、整備の費用などをまかない切れない」として法定外目的税の新設について総務省に協議するよう要請。3月31日、同省が税新設に同意した。
税収は観光資源の適切な維持・管理、環境美化・保全に係る費用に充てる。施行は来年4月1日の予定で、22年度は環境協力税導入の周知を図る。
課税期間は条例施行後に必要に応じて見直しを行うとの規定を設けている。渡嘉敷村では年平均1000万円程度の収入を見込んでいる。
(編集担当:福角忠夫)