医薬品に添付されている説明書。医薬品購入者の89%の人は読んでいるが、薬を使いきるまで説明書を保管し必要に応じて確認しているという人は33.2%にとどまることが日本OTC医薬品協会の「上手なセルフメディケーション」アンケート調査で分かった。
購入したOTC医薬品の使用方法について疑問点が生じた場合、どうするかでは53.3%の人が「説明書をもう一度読む」、22.9%の人が「インターネットで情報検索する」と回答、つまり76.2%の人は自身で確認するとし、「医薬品購入さきの薬局やドラッグストアなどに相談する」(16.2%)、「製薬会社のお薬相談窓口に相談する」(5.8%)など専門家に相談するとの回答は意外に少なかった。
日本OTC医薬品協会では「最後まで説明書を持っている人は33.2%という回答ですので、疑問点が発生した場合、説明書を読みなおす以外の確認手段がとられることが実際には多いと想像されます」としている。
調査は昨年夏に実施され、4257人から回答を得たものを集計、分析した。回答者の4人に3人までが女性で、男性は25.5%。年齢では30歳代が38.3%と最も多く、40歳代(23.9%)、20歳代(17.9%)、50歳代(12.5%)、60歳代(3%)、70歳以上(2.8%)、20歳未満(1.4%)の順になっていた。
職業別では42.7%が主婦、次いで38.4%が会社員、自営業と無職がそれぞれ4.3%、学生2.5%、その他7.9%だった。
それによると、OTC薬の説明書については「購入した時だけ説明書を読むが、以後は外箱を見て確認する」が全体の55.8%。「説明書は薬を使いきるまで保管し、必要に応じて確認する」が33.2%。合わせて89%の人は説明書に目を通していた。一方で「説明書はほとんど見ないで捨てる」という人が9.4%と約10人に1人いた。副作用による健康被害の発生を下げるためにも全員が説明書を読むよう啓発する必要があることも調査で分かった。
(編集担当:福角忠夫)