鳩山由紀夫首相は2月2日開かれた参議院本会議で、教育現場における国旗の掲揚、国歌斉唱について、谷川秀善自民党参議院幹事長の質問に答え「国旗掲揚は99.9%、国歌斉唱においても99.8%とほぼ100%近く行われている」と答弁。今後も、こうした教育についての方針に変更はないとするとともに、教育におけるスタンスについて「政治的中立性は当然のことと」と答えた。
入学式や卒業式などでの国旗掲揚や国歌斉唱は学習指導要領でも「その意義を踏まえて国旗掲揚、国歌斉唱を行うよう指導すること」としており、小学校においては音楽の教科で全学年で君が代を歌えるようにする、社会科において自国、他国の国旗、国歌を敬う姿勢を培うことが示されている。
文部科学省の調査によると、公立小中学校における入学式、卒業式での国旗掲揚率は2002年度卒業式でのデータで100%実施され、2003年度入学式でも小学校と高校は100%、中学校で99.9%になっていた。また、国歌斉唱も小中校で99.8%、高校では99.9%で実施されていた。文部科学省では「引き続き、教育委員会を通して周知していきたい」としている。
また、教育行政において、鳩山政権に日教組の意向が強いのではとの谷川議員からの指摘に対しては「政治的中立性は当然」で、「教育の理念」であり、当然のこととして、政治的中立性を堅持する姿勢を語った。
さきの日教組大会に文部科学政務官が出席したことなども含め、鳩山政権と日教組、民主党と日教組の距離感を懸念する見方もある。
(編集担当:福角忠夫)