厚生労働省の薬事食品衛生審議会血液事業部会では献血協力者の確保を図る一環として、献血基準の見直しを検討している。近く、見直し案を公表し、一般国民から意見を募り、公募意見を踏まえて、3月上旬には最終報告を取りまとめる。
見直し案によると、採血基準の年齢については、現在、男女ともに18歳になっているが、男性に限り「17歳」に年齢を引き下げる。また、血小板成分採血の上限年齢についても、現行では男女とも54歳までとなっているが、男性に限り「69歳」まで認めることとする意向。
一方で、年間総採血量については、1回400ミリリットルで年間3回を「年間4回」にとの見直し案が検討されてきたが、厚生労働省の調査の結果、「4回目の採血ではヘモグロビン値が落ちることが確認されたため、見直しは見送りとなった」。
また、こうした見直しの実施については「受け入れ態勢など、日本赤十字社など関係機関で準備を要するため、準備期間を設ける必要がある」としており、これらを含めた審議は3月に行われる予定。
少子高齢化とインフルエンザの集団感染などの影響から、献血協力者の確保が年々難しくなってきているだけに、見直しによる対象者増に期待するところも大きい。
(編集担当:福角忠夫)