公正取引委員会は15日、商業印刷から販促企画の立案、広告代理などを業にしている株式会社アスコン(本社・広島県、資本金7億2000万円)がチラシなどの印刷や印刷に用いるデータなどの下請発注に際し「自社の利益を確保するため、決算協力値引きなどの名目で下請代金に一定率を乗じて、本来、下請に支払うべき額を払っていなかった」として、下請法違反で同社に対し勧告を行った。
公取によると、下請代金に一定率を乗じ、その分を減額して支払っていた事実は昨年6月から今年7月までの間で確認されるなど、下請業者27人に対し、1099万5429円が本来支払われるべき代金と指摘した。アスコンはこれを是正し、今年8月25日と9月25日に下請業者に返還しているという。
(編集担当:福角忠夫)