国民生活センターは18日、新型インフルエンザの流行でマスクの需要が増加し、「ウイルス99%カット」などウイルス対策をうたった商品が多く見受けられるが、表示がどこまであてになるのか、ウイルス対策をうたったマスク15銘柄を調べた結果、フィルターの捕集効率が低いものや、捕集効率が80%以下のものも3銘柄みつかるなど、消費者が誤認するおそれがあるとして、担当官庁に対して景品表示法上の観点から監視・指導の徹底を求めるとともに、業界に対しては「過度に効果を期待させるような表示をしないように、また正しい着用方法を記載するなど、表示に関する基準作りを」要望した。
同センターは、マスク着用時の顔とマスクの間からの空気漏れについても調べたが「すべての銘柄で平均漏れ率が40%以上あった。また、フィルターの捕集効率が高いものでも、顔との隙間からの漏れがあるため、ウイルス等の微粒子を完全に遮断することはできない」と結論付けた。
価格との関係についても「1枚当たりの価格の安い銘柄でフィルターの捕集効率が低いものがみられたが、価格が高いものであれば性能がいいというわけではなかった」としている。
センターでは、消費者に対し「できるだけマスクと顔の間に隙間なく着用できるように、価格よりも自分の顔のサイズ、形に合ったものを選ぶことが重要。マスクの効果を過信しないように」と注意を呼びかけている。
消費者庁は、国民生活センターの発表を受け、同日、厚生労働省医薬食品局審査管理課長あてに、業界に対して、必要に応じた相談対応等を行うよう協力を要請した。
(編集担当:福角やすえ)