原子力発電で閣僚間に温度差

2009年11月05日 11:00

 CO2削減に関連して、4日午前開かれた衆議院予算委員会で、原子力発電に対する鳩山内閣閣僚間の温度差が浮き彫りになった。

 齋藤健衆議院議員(自由民主党環境部会長)の質問に対し、鳩山由紀夫首相、直嶋正行経済産業大臣、福島みずほ消費者・少子化担当大臣が答えたもので、直嶋経済産業相は「(地球温暖化対策においても)原子力発電は重要な役割を果たす」とし「安全性の確保を図りながら、原子力発電を推進したいと思っている」と答弁。

 これに対し、福島消費者・少子化担当大臣は「社民党としては」と前置きをしながらも「原子力発電の増設ではなく、風力、バイオマスなど自然エネルギーの開発促進をめざす」と自然エネルギーの開発促進によるCO2削減を主張した。

 鳩山首相は「社民党の意見も伺いながら、原子力発電の必要性を有していることも含めて、国民の理解を得ながら(原子力の利用をはかる)」姿勢を示した。民主党はマニフェストでは原子力発電について「安全を第一として、国民の理解と信頼を得ながら(原子力利用に)着実に取り組む」としており、民主、社民の原子力発電に対する姿勢の違いを際立たせる回答になった。
(編集担当:福角忠夫)