有機JASマーク使用で改善指導 農水省

2009年09月15日 11:00

 農林水産省は有機認定事業者としての認定を廃止した後も有機農産物として有機JASマークを使用し、水菜、ほうれん草など9品目の野菜を販売していたとして広島県三原市八幡町垣内601の個人事業者に対し、不適正表示を改めるとともに、10月13日までに再発防止のために講じた策などを農林水産省消費者安全局表示・規格課長に提出するように指示した。

 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律に違反するとして改善指導を受けたのは福田裕充野菜生産販売者。

 同省によると、福田生産販売者は2001年から有機栽培認定事業者として有機野菜の生産販売を行ってきたが、今年1月22日に自ら認定廃止手続をとり、認定者から外れた。ところが廃止後も、1月28日から5月28日までの間に、水菜など9品目の農産物に「有機農産物」と表示し、有機JASマーク1806枚を付して、小売店舗等に少なくとも、水菜52キログラム、レタス62キログラム、ほうれん草51キログラム、キャベツ24キログラム、ルッコラ22キログラム、小松菜22キログラムなど、合計261・3キログラムを販売していたことが確認された、としている。

 中国四国農政局広島農政事務所消費・安全部、表示・規格課では「本人は有機栽培認定事業者の廃止後も、認定事業者になっていた時と同じ栽培方法で栽培しているので、2年間は表示して販売できると思っていた、と話している。栽培方法に関係なく、廃止になった時点から使用できない旨を伝えて改善を指導した」と話している。
(編集担当 福角やすえ)