国民医療費 65歳以上は65歳未満の人の4倍

2009年09月07日 11:00

 平成19年度の国民1人あたりの医療費は26万7200円となり、前年度に比べ7900円、率にして3%増加した。厚生労働省が平成19年度においての国民医療費の概要をまとめたもので、65歳未満では1人あたり16万3400円。これに対し、65歳以上の高齢者では医療機関にかかる機会が多いことから1人あたり64万6100円と65歳未満の人との差は1対3・95と4倍近くになっていた。

 同省のまとめによると、国民医療費総額は34兆1360億円と、前年度(33兆1276億円)に比べ3%増えた。

 年齢階層別に医療費の構成比率をみると、65歳以上が52%を占め、金額にして17兆7439億円になった。ついで、45歳から64歳が26.6%、15歳から44歳が14.6%、0歳から14歳が6.8%だった。

 なお、ここにいう「国民医療費」とは「医療機関等における傷病の治療に要する費用を推計したもので、診療費、調剤費、入院時食事・生活医療費、訪問看護医療費、健康保険等で支給される移送費等を含んでいるが(傷病の治療費に限っているため)正常な妊娠や分娩等に要する費用、健康の維持・増進を目的とした健康診断・予防接種等に要する費用、固定した身体障害のために必要とする義眼や義肢等の費用は含んでいない。

 患者が負担する入院時室料差額分、歯科差額分等の費用は計上されていない」。
(編集担当:福角やすえ)