滞納 総額では10年連続で減少

2009年08月31日 11:00

 国税庁がまとめた平成20年度の滞納状況によると、消費税、法人税など全税目の滞納整理中の総額は1兆5538億円と、19年度より613億円減少し、平成11年度以降、10年連続で減少していた。

 同庁のまとめによると、19年度の整理繰越額は1兆6151億円で、このうち9601億円が整理できたが、新たに20年度に8988億円の滞納が発生したため、20年度の整理繰越額が1兆5538億円になった、としている。

 1兆5538億円の内訳をみると、消費税が4537億円と全体の29.19%を占めたが、申告所得税も4164億円(26.79%)と全体の4分の1を超えた。また、源泉所得税も3113億円(20.03%)あり、申告所得税と源泉所得税の滞納額を合わせると46.82%になっていた。このほか、法人税で2190億円(14.09%)、相続税で1481億円(9.5%)が滞納になっていた。

 国税庁では「滞納整理中のものの額は、ピーク時に比べ大幅に減少したが、依然として高水準にあることから、大口・悪質事案や処理困難事案について厳正・的確な滞納処分を実施したい。また、滞納全体に占める割合が年々高まっている消費税滞納の残高圧縮に向けても確実な処理をしていく必要があり、整理促進に努めたい」としている。
(編集担当:福角忠夫)