主要3社の冬モデルが出そろった携帯電話・スマートフォン市場。今シーズンの新商品ラインナップにおいて各社横並びで注力しているのが、iPhone5の販売、ソフトバンクによるイー・アクセス買収により注目を集めたLTE・4Gである。
ソフトバンクモバイルは、世界最多となる25色のカラーバリエーションのスマートフォンや高速な1.5GHzクアッドコアCPUを搭載したスマートフォン、ウォルト・ディズニー・ジャパンとの協業による「ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク」など6機種のスマートフォンをラインナップ。全機種が、サービスエリア全域が下り最大110Mbpsに対応するAXGP方式の「SoftBank 4G」に対応しているだけでなく、テザリングにも対応している。
KDDIなどからは、CPU 1.5GHzクアッドコア、メモリ(RAM)2GBを搭載したモデルや待受時間約580時間の超大容量バッテリー搭載モデルなど、電池持ちを意識することなく超高速データ通信を最大限に体感できる商品がラインアップ。投入した10機種全てが800MHz帯の高品質LTE対応モデルとなっている。10機種の内訳はスマートフォン9機種とタブレット1機種であるが、こちらもソフトバンクの新商品同様に全機種がLTEおよびテザリングに対応している。
またNTTドコモも、スマートフォン・タブレットの冬モデル10機種を発表。クアッドコアCPU搭載機種の拡大や2000mAh以上の大容量バッテリー搭載機種の拡大、モバキャス対応機種の拡大などが今ラインナップの特徴となっている。こちらも例にもれず、同社が他社に先行していた高速データ通信サービス「Xi」(クロッシィ)(R)および「Xi」の受信時最大100Mbpsに全機種が対応している。
シード・プランニングの調査によると、2011年度における国内のLTE市場は、携帯電話全加入数1億3502万のうち1.7%の229万加入であったものが、2012年度には携帯電話全加入数1億4514万のうち10.6%の1550万加入にまで急増すると予測されている。さらに同調査は、2017年度における国内のLTE市場は、携帯電話全加入数1億9034万のうち、LTE66.2%の1億2600万になると予測している。今冬のラインナップのように、スマートフォン・タブレットの全機種がLTE・4Gであれば、この数字はさらに大きくなるのではないだろうか。