旭化成 <3407> グループの旭化成メディカルは、生物学的製剤(ヒトおよび動物由来成分、遺伝子等を原料とした医薬品)製造におけるウイルス除去を目的とした、新たな合成高分子新膜「Planova BioEX」を2009年6月17日より発売する。
同社はバイオ医薬品(遺伝子工学、細胞培養などのバイオテクノロジーを利用して生産されるペプチドやタンパク質を有効成分とする医薬品)や血漿分画製剤(血漿から精製して得られる治療に有益なタンパク製剤で、感染症の治療に用いるグロブリン、血友病などの治療に用いる血液凝固第VIII因子などの血液凝固因子製剤などがある)といった生物学的製剤の製造工程に使用されているセルロース製中空糸型ウイルス除去フィルター「プラノバ」を製造販売しており、医薬品の安全性に貢献する製品として国際的な信頼を得ている。
今回、新発売する「Planova BioEX」は、親水化PVDF(ポリフッ化ビニリデン)製中空糸型のウイルス除去フィルター。「プラノバ」で培った中空糸膜設計技術を合成高分子膜に応用することで、今までの膜では困難であった高タンパク質濃度域でのろ過が可能になるという。
また、高圧ろ過と組み合わせることで、バイオ医薬品の製造で求められる高タンパク質濃度域での大量・短時間ろ過というニーズに、より一層対応できる製品となっている。
なお同商品は、09年7月1日から3日まで東京ビッグサイト西展示棟で開催される「第8回国際バイオエクスポ」で展示紹介される。
同社は、同製品をラインナップとして追加することにより、今後とも生物学的製剤のウイルス安全性の確保に貢献していく方針だ。
(情報提供:エコノミックニュース 編集:宮園奈美)