山田養蜂場 ”メリンジョ”抗がん作用を培養細胞で確認

2009年05月29日 11:00

 予防医学の観点から天然素材の新たなシーズを探索している株式会社山田養蜂場は、メリンジョエキスおよびレスベラトロール二量体のグネチンCの抗がん作用についての研究成果を、2009年3月27~29日に開催された日本農芸化学会2009年度大会(福岡)にて発表した。

 今回の研究材料となったインドネシア原産の”メリンジョ”は、ブドウに含まれている長寿化合物として欧米で注目されている、レスベラトロールの二量体を多く含む食品素材。試験方法としてはまず、正常な細胞とがん細胞を培養。メリンジョエキスを加えて、どのくらいの濃度でどのくらい細胞の増殖を抑制するのかを研究した。結果、がん細胞の増殖を50%抑えるメリンジョエキスの濃度が75.9マイクログラム/ミリリットルであるのに対し、正常細胞の増殖を50%抑えるメリンジョエキスの濃度は500マイクログラム/ミリリットル以上必要だということが判明。メリンジョエキスは、正常な細胞よりもがん細胞の増殖を抑える作用が強いことが分かった。また、グネチンCが、既にがん細胞の増殖抑制作用があることが報告されているトランス?レスベラトロールよりも抑制力があることも明らかになった。

 この研究は、山田養蜂場の自社研究所である、みつばち健康科学研究所において、天然素材であるメリンジョの長寿効果を検証する一環として実施された。同社では今後も、ミツバチ産品を含めた天然素材の健康維持に役立つ効果についてさらに研究を進めていく方針だ。