シャープ 新興国向けの白物家電販売を強化

2009年05月15日 11:00

 2009年5月13日、シャープ <6753> は東南アジアや中国など新興国向けにシンプルで低価格な白物家電(一般の生活に深く関係した家電製品の一般名称)を開発。今年度より本格投入する方針を明らかにした。

 現在、同社の事業展開において白物家電は、主力の液晶テレビなどに比べ、海外進出が後れている状況だ。これは生活に密接した白物家電は消費者の需要が国によって大きく違うなどの要因からだと考えられる。例えば先進国では高い省エネ性能が求められるが、東南アジアや中国などでは割安な製品が求められる。片山社長は「マレーシアと中国にある設計開発拠点を強化。現地のニーズを見極め、それに合った商品が開発できる態勢をしっかりと整える」と述べている。
 同社では、グローバルな商品展開で業績をあげてきた経験を生かし、白物家電販売も現地のニーズに密着した性能やデザインの開発を行うことで販売を強化。3年後には白物家電の売上高を1兆円まで伸ばすことを目標に掲げている。また、10年度以降には、東南アジアや中国と似通ったニーズがある中南米、アフリカでも同様の商品展開をする予定。新興国市場を強化することで、不況に苦しむ家電業界全体の底上げにも繋がるとも考えている。
(情報提供:エコノミックニュース 編集:宮園奈美)