インターネットなど通信販売での医薬品販売について、厚生労働省は改正薬事法の完全施行に伴い、6月からは「副作用のリスクが低く、医薬品購入者に説明義務を課していない第3類医薬品のみにする」方針を打ち出したが、薬局が遠かったり、離島で薬局がなく、通信販売により第2類に該当する医薬品を現在購入している人たちや身体障害者で医薬品を通信販売で購入している人たちへの対応をどうするのか、第3類医薬品に限定した場合に生じる弊害を解決する必要があるとして、舛添要一厚生労働大臣の指示により、方策を検討する「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」を立ち上げることになり、きょう2月24日、第1回会合が開かれる。検討会では今回の方針(省令)に賛成、反対の意見を持つ代表者がテーブルを同じくして、方策を検討する。「舛添大臣も都合がつけば出席し、両者の意見を聞くことになっている」。
検討会の構成メンバーは児玉孝・社団法人日本薬剤師会会長をはじめ、阿南久・全国消費者団体連絡会事務局長、小田兵馬・日本チェーンドラッグストア協会副会長、三木谷浩史・楽天代表取締役、高柳昌幸・全国配置家庭薬協会副会長、増山ゆかり氏(全国薬害被害者団体連絡協議会)ら19人からなる。
きょうの初会合は都内の厚生労働省省議室(中央合同庁舎第5号館9階)で午前10時から2時間予定されており、座長を決めるとともに、「薬局・店舗等では医薬品の購入が困難な場合の対応方策」「インターネット等を通じた医薬品販売の在り方」などをテーマに審議する。
医薬品販売については、安全性の確保を図るため「対面販売」が原則とされており、通販のうえでいかに安全性を確保していくか、一方で、身障者らの利便性をどのように確保するのか、検討会の審議結果が注目されている。検討会、前記以外の構成委員は次のみなさん(敬称略、カッコ内所属または役職)
足立慶宣(日本置き薬協会常任理事)。綾部隆一(全国伝統薬連絡協議会)。今地政美(福岡県保健医療介護部薬務課長)。井村伸正(北里大学名誉教授)。北史男(日本OTC医薬品協会医薬品販売制度対応協議会委員長)。倉田雅子(納得して医療を選ぶ会)。国領二郎(慶応義塾大学総合政策学部教授)。後藤玄利(日本オンラインドラッグ協会理事長)。今孝之(社団法人全日本薬種商協会副会長)。下村壽一(東京都福祉保健局健康案全部薬務課長)。松本恒雄(一橋大学大学院法学研究科教授)。三村優美子(青山学院大学経営学部教授)。望月眞弓(慶応義塾大学薬学部教授)。