来春の花粉飛散 例年より10日早く

2008年12月26日 11:00

 財団法人日本気象協会が12月25日までに発表した平成21年のスギ花粉飛散予測によると、飛散時期は全国的に例年より10日前後早まり、飛散量は近畿地方が「例年に比べ非常に多い」と予測している。

 スギ花粉の飛散開始時期は、気象庁発表の3ヶ月予報を受け、1月・2月は全国的に平年より暖かくなる見込みで、そのため、飛散時期が10日前後早まると見ている。

 スギ及びヒノキ花粉(北海道域はシラカバ)の総飛散数は、近畿・中国地方で行ったスギ及びヒノキの花芽調査で例年よりも多くの花芽が生育していることが分かり、北日本(北海道域はシラカバ)では例年及び平成20年春より少ないが、南関東以西では例年より多く、平成20年春よりも多くなると予測。地域の予測は以下の通り。

 北海道 今夏の平均気温と日照時間は平年並みで、降水量は平年より少なったため、総飛散数は例年並み。平成20年と比べ非常に少なくなる。

 東北 今夏の平均気温は平年並み、降水量は平年より多く、日照時間は平年より少なくなった。ただ、気温の変動が大きく、7月は高温、8月後半は低温となったため、総飛散数は例年より少なくなる。平成20年と比べても非常に少ない。

 関東・甲信 今夏の平均気温、降水量、日照時間は平年並み。関東甲信地方(茨城、栃木、埼玉を除く)の総飛散数は、例年並みか例年より多い。平成20年と比べると、平成20年春並みか多い。それ以外の地域では例年よりやや少なく、平成20年と比べ少ない。

 北陸・新潟 今夏の平均気温は高く、降水量と日照時間は平年並み。しかし、月ごとの変動が大きかったため、総飛散数は富山では例年よりやや少なく、新潟と石川では例年並み、福井ではやや多くなる。平成20年と比べると、福井は多くなり、その他ではやや少ない。

 東海 今夏の平均気温は高く、降水量と日照時間は平年並み。7月は高温少雨が顕著に。総飛散数は例年と比べてやや多く、平成20年に比べ非常に多くなる。

 近畿 今夏の平均気温は平年より高く、降水量は平年より少なかったため、多くの花芽が生育しており、例年より非常に多くなる。平成20年に比べ非常に多い。

 中国・四国 今夏の平均気温が高く、降水量は少なく、日照時間は平年並み。総飛散数は例年より多くなる。平成20年に比べ非常に多い。

 九州 今夏の平均気温が高く、降水量も南部で多く、北部で平年並み、日照時間は平年並み。総飛散数は例年より多くなる。平成20年と比べ多くなり、大分と宮崎では非常に多くなる、と予測している。