高福祉・高負担で安定した老後 舛添厚労相

2008年12月17日 11:00

 舛添要一厚生労働大臣は日本の社会福祉の在り方について「私は高福祉高負担の方が良いと思う」と語るとともに、福祉財源としても注目された「たばこ税」については「あれは何か特定財源ということで言っているわけではないのです。一般財源です。しかしよく考えてみた時、この前、たばこの被害にあわれた方々が来られて、本人も、『健康を害するからなんとか大臣、値段を上げて抑制してくれませんか。』といわれた。国民の健康のためなのです。そして世論調査を見ても引き上げの方が多いわけです。これによって、たばこの消費が減るということになったら国民の健康が守れるわけですから。肺ガンになる人が減る、医療費が減る、結局、国民は助かるわけです。だから何もその財源のために言っているのではなくて、国民の健康をどう守るか。300円を500円に上げる、そして『危険ですよ。』と言っても吸う方がおられて、結果的にわずかでも財政の足しになればそれはやはり国民の健康を守るために使うというのは当たり前ではないかという議論になるべき、なのに、こうした議論がなくて、報道を見ても健康という観点が全く議論されていない」と財源問題だけて論議される視点についてバランス感覚のある論議を求めた。

 舛添大臣は、まず、高福祉、高負担について「高福祉、高負担なら安定して老後も過ごせる、医療についても心配ない、失業の時もちゃんと助けてもらえる、住宅も確保してもらえる、こういう安心感があって初めていきいきと生活して仕事ができるわけですから、そういうセーフティーネットをきちんと張り巡らせるコストは財政の重みではない」と語った。

 また「ちゃんと医療体制をしっかりやる、雇用体制をしっかりやる、介護もしっかりやるということがまさに人間の価値を高めるという大きな国民の夢と希望に対する将来への投資。その投資は必ず実を結ぶという思いで今後とも必要な発言はやっていく。私は高福祉高負担ということで国民のご理解をいただく。多くの国民には理解していただけると思います」と中福祉、中負担の路線よりも、高福祉、高負担の路線が国民の幸せに?がるとの思いを強調した。

 「長期的にこの国をどうするのか、社会保障体制どうするのか、国民の健康をどうするのかという議論はきちんとやるべき」と舛添大臣。