国土交通省、環境省、文部科学省、農林水産省、経済産業省が内閣官房総合海洋政策本部事務局の協力を得て創設した「第1回海洋立国推進功労者表彰」の受賞者が平成19年の海洋基本法成立などに貢献した栗林忠男氏(慶応大学名誉教授)ら6人と2団体に決まった。7月18日の海の日祈念式典で表彰される。
表彰されるのは、栗林氏のほか、「海猿」、「我が名は海師」等の漫画やそのテレビ化・映画化を通じ、これまでほとんど注目されることのなかった海の安全や治安の問題などを取り上げ、国民に関心を喚起した作家の小森陽一氏。海洋技術政策を提言してきた東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授で海洋技術フォーラム代表幹事の湯原哲夫氏。海洋探査のため、日本初の本格的な大型水中無人探査機「ドルフィン3K」や世界最深部マリアナ海域の海底に到達した無人探査機「かいこう」などを開発した青木太郎氏(海洋研究開発機構海洋工学センター先端技術研究プログラムプログラムディレクター)。昭和41年に世界初の20万トン級タンカー「出光丸」の建造に大きな役割を果たした南崎邦夫氏(コンプローテック代表取締役社長)。昭和30年代からアカウミガメの研究を進め保護のための基礎を築いた名古屋港水族館館長の内田至氏。団体では、水産・海洋系の専門高校として初の進学系学科(海洋科学科)を設け、将来の海洋スペシャリスト育成など、幅広い進路を実現させた京都府立海洋高等学校とハタハタの産卵場造成など水産業の振興に功績のある秋田県漁業協同組合南部総括支所象潟支所所属の研究グループ・像潟水産学級に決まった。