秋田県十和田湖などで回収されたオオハクチョウから高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出されたことから、環境省は感染経路等調査ワーキンググループを設置し、感染経路や発生地域の状況等について調査を行うとともに、野鳥における調査手法のあり方、野鳥における高病原性鳥インフルエンザ対応マニュアルについても専門的な検討を行うことを決めた。ワーキンググループの第1回会合は5月29日午後4時から環境省庁舎内会議室で開く。
ワーキンググループは6名の専門家からなり、座長には伊藤壽啓鳥取大学教授が就任する。概ね3回の会合を予定している、という。
なお、動物衛生研究所は秋田県十和田湖で検出された高病原性鳥インフルエンザウイルス(秋田株)と韓国全羅北道の金堤(キムチェ)市で発生した高病原性鳥インフルエンザウイルス(金堤株)が遺伝子レベルで非常に近縁(すべての分節で99・7%以上の相同性)であることが分かった、と環境省に報告した。
また、環境省では「鳥インフルエンザのウイルスは感染した鳥と濃密に接触するなど特殊な場合を除いて、通常では人には感染しないと考えられています。日常生活においては、鳥の排泄物等に触れた場合には手洗いとうがいをしていただければ、過度に心配する必要はありませんので、冷静な行動をお願いいたします。念のため、野鳥にはなるべく素手では触らないようお願いします。特に衰弱・死亡した野鳥を発見した場合には近寄らないで下さい」と注意を呼びかけている。