ハイレゾプレイヤーと高音質スマホで耳が喜ぶ

2013年06月24日 20:42

 音楽鑑賞を趣味にしている人は多い。とくに、昨今は高価なプレイヤーがなくてもMP3プレイヤーやPC、さらにはスマートフォンやタブレットなどでも音楽が楽しめるし、ネットを介して気軽に好みの音源を手に入れることもできる。とはいえ、オーディオマニアにしてみると、PCやスマホなんかで良い音が聴けるはずがないというのが、これまでの常識だった。ところが最近は、そんな常識が通用しなくなっている。

 昨今、ハイレゾ音源という言葉をよく耳にするようになった。ハイレゾとは「High Resolution」のことで、高解像度の音を意味する言葉。一般的に24bit/96kHz以上で収録された音源をハイレゾ音源と呼んでいる。音源の仕様は、サンプリング周波数「kHz」と、音の大きさの精度を表す「bit」で表記されるが、単純に、このkHzやbitにつく数字が大きいほど、高精度ということになる。

 普通に市販されている音楽CDが16bit/44.1kHzで収録されていることを考えると、ハイレゾ音源がいかに音質がいいかお分かり頂けるだろう。

 ハイレゾ音源が話題になっていることから、それに対抗するかのようにCDでも高音質ディスク規格のものが発売されてはいるが、通常のCDに比べたらわずかな出荷数なうえに、対応したプレイヤーが必要になってくるため、普及も進んでいない。それに比べ、ハイレゾ音源なら、音響業界の老舗企業であるオンキョー<6628>が運営する「e-onkyo music」や、海外の「HDtracks」、イギリスのオーディオメーカーが運営する「Linn Records」など、ハイレゾ配信サービスの発展と充実によって、豊富な音源を手軽に入手することができる。

 また、ハイレゾをさらに気軽に楽しむための対応プレーヤーも、昨年から急速に充実しており、iBasso Audioの「HDP-R10」やiriverが展開するHiFiオーディオ製品シリーズ「Astell&Kern AK100」、さらには6月にはAK100の上位機種「AK120」も登場することで話題となっている。

 しかし、これらのポータブルプレイヤーは安いものでも実勢価格5万円前後からとなっており、音楽に一般的な興味しかない人にとっては、ちょっと高価なものであるのは間違いない。さらに気軽に音楽を楽しみたいのなら、やはりスマホということになるだろう。

 先日、各キャリアの2013年夏モデルが発表され、今夏のスマホの新作ラインナップは、NTTドコモ<9437>が10機種、au KDDI<9433>からは4機種、ソフトバンク<9984>が6機種と三社合計で20機種となっているが、その中でも「音」にこだわるのなら、auのXperia UL SOL22がお勧めだ。ほとんどの機種が高精度の画像や映像にこだわりを求める中、Xperia UL SOL22は、ソニー<6758>が培ってきた音響技術を存分に堪能できるWALKMANアプリをプリインストールし、高精細の画像だけでなく、高音質の音源も楽しめる仕様となっている。

 お気に入りの音楽を、最高の音質のまま、ポケットに入れて気軽に持ち歩く。

 ソニーが初代WALKMANを世に送り出した1979年から三十余年経った今、ポータブルプレイヤーは究極のかたちに辿り着こうとしているのかもしれない。(編集担当:藤原伊織)