都市開発で生態系に配慮したプランが可能に

2008年04月14日 11:00

 清水建設は街区や市区域で事業立地とその周辺の自然環境を客観的に分析し、評価できる手法を開発した。今後は大規模再開発などに伴うコンサルティングに活用していく。これにより「緑化計画の際に新手法を使えば、量的な緑地確保だけでなく、地域の生態系に配慮したプランを策定することが可能」としている。

 新しい手法の特長は事業立地とその周辺5km四方を対象に分析し、緑地分布の分析では衛星写真をPCで高速画像処理。生物分布の分析はフィールド調査と統計的推計の組み合わせを定量分析し、自然環境と生物の多様性をランク付けし、分析結果から自然環境を生物多様性の高低でランク付けする。標準的な分析期間は約1ヶ月。

  都市部の大規模再開発は自然環境への配慮が重要になっており、そのためには、立地と周辺の自然環境をより正確に現状把握することが必要だ。しかし、自然環境の評価はこれまで、開発事業に伴う環境アセスメントなど、法律上の義務の範疇に限られていた。