民主党の細野豪志幹事長は25日夜、衆議院選挙にかかる格差是正と定数削減について談話を発表した。政府・与党が衆議院小選挙区の0増5減法の基づく区割り法案を衆議院で再可決したことに「数の力で強引に押し通した暴挙に強く抗議する」としている。
細野幹事長は、0増5減の緊急是正法では「今後、最高裁が違憲と判断する可能性もある」と指摘。「憲法の投票価値の平等の要求を満たすためには小選挙区数を人口比例で各都道府県に配分するなど、抜本的な格差是正に取り組むほかない」と断言。
また、細野幹事長は「今国会終了までに定数削減を行うという野田前総理と安倍総理との約束が反故にされた」とし「安倍総理の責任は極めて重い」と安倍総理が「与党第1党の党首としての指導力を発揮しなかった」と非難した。
そのうえで、細野幹事長は「約束が果たされないまま、国会の会期末を迎えたことは大変遺憾だが、一票の格差是正と定数削減について、今秋の臨時国会で実現するよう与党に強く求めていく」と強い論調で決意を示した。
一方、自民党の石破茂幹事長は25日の記者会見で「早急に定数を減らし、比例と小選挙区の機能の分担というものを見直すということで、自公案は極めて現実的な案だ」と自公案がより現実的な案であると改めて強調した。
また、石破幹事長は定数削減について「権力と対峙する有権者の代表、国民の代表、納税者の代表は少なければ少ないほどよいという価値観にわたしは立っていない」とし「中身の問題だ」とした。
そのうえで「参議院選挙の結果をみて、国民のみなさんがどのように考えているかということも踏まえて、今後のあり方は決まっていく」と述べた。いずれにせよ、本格的な動きは参議院選挙後になってまいそう。(編集担当:森高龍二)