宇宙ステーション長期滞在飛行士用運動靴を開発

2008年03月22日 11:00

 長期宇宙滞在日数の元世界記録保持者・ロシア人宇宙飛行士・アウデエフ氏の協力を得てアシックスが独立行政法人宇宙航空研究開発機構との共同研究事業で取り組んできた宇宙ステーション長期滞在宇宙飛行士のためのトレーニング用シューズを開発した。

  長期にわたる無重力条件下での滞在によって生じる抗重力筋の萎縮などの機能低下や骨密度の減少を防止するための構造を有し、宇宙飛行士の帰還後のリハビリ期間の短縮にも期待できる、としている。

  同社によると「無重力条件下の宇宙ステーション内に長期滞在すると脚や体幹部の抗重力筋が萎縮し、骨密度が減少することが知られており、これを抑制し、体力を維持するために、宇宙飛行士はゴム状のベルトによって下方向に引っ張られ、擬似的に重力を発生させた状態でトレッドミル(ランニングマシン)上でのランニングを行っている。この時に今回開発したシューズを履くことによって脚に負荷をかけられ、効果的なトレーニングが可能になる」と話している。

  同社では、宇宙航空研究開発機構の依頼を受けて、個々の宇宙飛行士に合ったシューズを作製し、提供していく予定だ。