真新しい議員宿舎への転居費 全額税金

2008年03月21日 11:00

 東京都港区赤坂にある議員宿舎に国会議員が別の議員宿舎から転居する際の費用が昨年7月以降、国庫により全額負担されているとの報道について、鈴木宗男衆議院議員が「国庫により全額負担されているというのは事実かどうか、財務省は把握しているか。転居費用の予算要求項目並びに平成19年度の予算額はいくらか明らかにされたい」と財務省に去る2月末に質問したのに対し、「4201万6000円を平成19年度予算に計上している。この経費については衆議院が執行しており、財務省としては衆議院事務局に照会を行い、事実関係を確認している」との回答が今月、寄せられた。

  財務省は「衆議院青山議員宿舎、高輪議員宿舎及び九段議員宿舎から赤坂議員宿舎に議員175名が転居するために必要な経費については、衆議院からの概算要求と平成18年12月14日の衆議院議院運営委員会庶務小委員会における『青山、高輪及び九段議員宿舎から新赤坂議員宿舎への引越し費用は、本院で負担することとし予算化を要求』との決定が衆議院議院運営委員会理事会で了承されたこと等を踏まえ、国会所管(組織)衆議院(項)衆議院(目)議員会館管理等運営庁費29億9124万7000円を平成19年度予算に計上しており」(4201万6000円は)ここに含まれているとしている。

  鈴木議員が「転居費用が税金により負担されることは政府が進めている財政再建と行財政改革に資するか」との追求には「一概にお答えすることは困難」と回答。税金での支出についての正当性については「さきに述べたように、衆議院からの概算要求と衆議院議院運営委員会庶務小委員会の決定が、衆議院議院運営委員会理事会で了承されたこと等を踏まえ、予算に計上しており、衆議院が執行している」と合法であっても、国民感情からはかなり遊離した回答のみが寄せられていた。