社団法人日本野球機構(NPB)とセ・パ12球団は今シーズンから「野球の力で温暖化ストップ」を合言葉に「NPB2008 Green Baseball Project」に取り組む。試合時間を6%短縮し、CO2排出量削減に貢献。地球にやさしいプロ野球を実践する。
社団法人日本野球機構(NPB)とセ・パ12球団では、公式戦全試合を対象に「試合時間マイナス6%」という具体的な目標を掲げ、「球界がまず率先して温暖化防止アクションに取り組むことで、球団・選手・ファンが一丸となった温暖化防止アクションの実践へと発展することを目指す」。
さらに、目標実現のため、球界は試合ルールの運用を一部変更。目標達成ができなかった場合には球界がその分のCO2排出権を購入する予定をしており、12球団それぞれでも温暖化対策に取り組む計画だ。
日本野球機構によると、プロ野球の試合を開催するためには選手・観客の移動、球場のゴミ処理等に多くのエネルギーが消費され、長い試合では照明等のエネルギー消費など、それだけ多くのCO2が排出されることになるが、筑波大学大学院生命環境科学研究科社会環境システム研究室による試算では、試合時間が6%短縮できれば過去10年間の平均試合時間が3時間18分ということから、1試合あたり約12分の短縮になり、1シーズン864試合で実施すれば、使用電力を約37万6000Kwh削減できることになり、CO2に換算すると約209トンのCO2削減につなげることができると試算している。
また、年間を通して、藤川球児投手(阪神タイガース)やダルビッシュ有投手(北海道日本ハムファイターズ)、田中将大投手(東北楽天イーグルス)など12球団それぞれの代表選手がスタジアムビジョンなどでプロジェクトへの協力を呼びかける。