自民党は党の雇用・生活調査会の下に中小企業労働者問題プロジェクトチームを創設し、賃金の低下など中小企業の労働者が抱える課題について議論をはじめた。中小企業の経営者や労働者などからヒアリングも行い、現況把握に努めるとともに、5月を目途に提言を取りまとめることにしている。
2月14日に開かれた初会合では厚生労働省から企業規模別の労働分配率の現状などについて説明があり、景気回復に伴って大企業の労働分配率は毎年低下しているのに対し、多くの中小企業は厳しい経営環境にあるため、労働分配率が8割近くにまで上昇するなど、賃金の支払いが難しい状況にあることが報告されたという。また、出席した議員からは大企業と中小企業の格差拡大への懸念や労働者が働きに応じた処遇を受けることができるような環境を整備すべきなどの意見が出されている。