今年の東京モーターショーは「YAMAHAブース」に注目

2013年07月15日 20:19

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来年市場投入される新3輪車、ヤマハLMW(Leaning Multi Wheel)

 モーターサイクル・メーカーのヤマハ発動機が事業計画を発表した。そのなかに、今年秋に開催される「東京モーターショー」でヤマハ・ブースを飾る注目の新製品とプロトタイプがあることが分かった。

 いずれも2輪では無い。ひとつは3輪で、新製品として今年のモーターショーで発表し2014年から市場投入、発売予定の「リーニング・マルチ・ホイール(Leaning Multi Wheel)」(写真)と呼ぶモーターサイクルだ。フロント2輪、リア1輪というレイアウトのバイク。モーターサイクルのように「Leaning(傾く)」メカニズムを持ったことで優れたハンドリングを実現しているという。

 開発コンセプトは、軽量・コンパクト、機動性など2輪車のコミューターとしての価値にマルチホイールによる安心感を持たせたうえで新しいおもしろさを実現すること。スポーツ性に軸足を置くコンセプトと、レジャーからコミューティングまで幅広い商品を展開していくこととで、先行する3輪メーカーとは一線を画す。ヤマハでは、この「リーニング・マルチ・ホイール(LMW)」でこれまで2輪車に縁のなかった人に対してもLMWの爽快感やおもしろさを訴求して、新たな顧客を開拓していきたいとしている。価格は100万円を切るという。

 もうひとつは4輪。発表会で詳細は語られなかったものの「マイクロ4輪」とだけコメントされた。このプロトタイプを「東京モーターショーに間に合わせる」ということである。

 ところで冒頭でヤマハをモーターサイクル・メーカーと記したが、便宜的に表現しただけで、それは誤り。事業のベースに2輪車(バイク)がある「モビリティメーカー」と言った方がよさそうだ。2輪車のほかにマリンジェットやプレジャーボートをラインアップし、四輪バギーや電動アシスト自転車「PAS」なども生産している。

 ヤマハはモノ作りの理念として「コンセプト、技術、デザインの融合」を標榜している。リーニング・マルチ・ホイール(LMW)」や、「マイクロ4輪」は、それを実際に体現したものと言えるだろう。これからもヤマハのコンセプトに期待したい。まずは、東京モーターショーの「YAMAHAブース」に注目だ。(編集担当:吉田恒)