キラキラしたラインストーンなどで女性の爪先を彩るネイルアート。数年前から女性たちの間では定番となっているが、男性からは不人気のようだ。
リサーチパネルが１４万人の男女に対し、「女性のネイルアートは好きですか？」とたずねたところ、「好き」は３５％、「好きではない」が６０％と、否定派が多数を占めるという結果になった。「瞬刊！リサーチ」のまとめによると、うち男性のネイルアート嫌いは７割に上る。男性からは、「家庭的でない」「出費が多そう」といった否定的な意見が目立つ。
このような意見を反映したのかどうかは分からないが、女性のネイルサロンの利用率は少しずつ減っている。リクルートライフスタイルの調査によると、２０～３４歳の利用率は前年の２６％から２０％と、６ポイント近く低下。全国に２万近くあるネイルサロンも、そろそろ飽和状態に来ている。
それでも市場規模は拡大し続けている。日本ネイリスト協会によると、２０１２年には前年比１０３．９％の２１６５億円（『ネイル白書２０１２－１３』）。利用者１回あたりの利用金額もわずかながら増えている。また、若い女性を中心に自宅でネイルアートをおこなう「セルフネイル」の利用も増加。ネットでは１万円前後で、専用のＵＶライトがついたキットが手に入る。高価なサロンへ行かなくても、自宅で手軽に爪先のお洒落が楽しめる。
さらにネイルサロンの市場拡大を牽引するのは、５０代以上の女性たち。ネイルサロンの利用者のうち、年間１２回以上ネイルサロンに行くと答えた女性は５０～６４歳で最も多い。彼女たちは子育てが一段落し、爪先のお洒落に再び目を向け始めている。今後のネイルサロンは、こうしたニーズをうまく取り込む必要があるだろう。同時に、安価に済ませたい人向けの格安サロンも引き続き増加していくと見込まれる。
ネイルを楽しむ女性たちにとって、男性の目はそれほど重要ではないのかもしれない。あくまで自分が自分のために、きれいに、美しくなるためのツールなのである。（編集担当：北条かや）
