マック、今度はアイスデザート攻勢で集客を狙う

2013年07月27日 18:34

 日本マクドナルド<2702>は、マック市場最高価格の「クォーターパウンダー」、1日限定販売の高級ハンバーガー「QUARTER POUNDER JEWELRY(クォーターパウンダージュエリー)」、そしてサルサソースの効いた辛めのハンバーガー「サルサバーガー」に続いて、夏の新メニューとして、「アイスデザート」を大量投入した。

 7月24日から、全国のマクドナルド(一部の店舗を除く)で期間限定販売されたのは、フレーバーシロップを炭酸水で割った「マックフィズ」、その「マックフィズ」にソフトクリームを乗せた「マックフロート」。「マックフィズ」「マックフロート」それぞれにマンゴー味、メロン味、ブルーベリー味という3つのシロップが用意されていて、全部で6種類となる。

 6月の下旬頃から、マクドナルドでは「コーヒー」と「コーラ」のマックフロートが販売されており、今回新たに加わった6種を含め、合計8種の「アイスデザート」がマクドナルドの夏の目玉商品としてメニューに取り揃えられる形となった。

 こうした新商品攻勢は、ここ数年のマクドナルドにはなかった動きであり、23日に商品発表会にて会見した、日本マクドナルドの原田泳幸会長兼社長は、「BITEキャンペーンは好調。今回の冷たいデザートは客数を増やすための重要な商品」とその狙いを説明した。

 昼食時と、夕食時が最も売り上げの高いマクドナルドだが、その一方、それ以外の時間帯では売り上げが落ちることから、その時間帯を「スナックタイム」と位置付け、2008年には「プレミアムローストコーヒー」を全面刷新し、コーヒー専門店が用いるような深煎りの「フレンチロースト」を導入し、抽出手法も改良した。また12年7月には「マックカフェ バイ バリスタ」を展開し、その戦略のテコ入れを続けて来た。そうして、時間帯を問わずに顧客の来店する都市部の店舗に比べ、昼食時に顧客が集中する郊外店舗における集客を行ってきた。

 日本マクドナルドが開示している既存店売上高によれば、売り上げ復調の兆しは見えてはいるものの、それはあくまで客単価上昇による影響を受けたものであり、客数の回復への道のりはまだまだ長いと言わざるを得ない。今回の新商品導入が客数回復にどういった影響を与えるか、注目が集まっている。(編集担当:滝川幸平)