7日、みずほ銀行が住宅ローンの金利の優遇幅を拡大することが分かった。変動型金利と固定型10年に適用する優遇幅を拡大し、最優遇金利をそれぞれ01.%ずつ引き下げる。2012年4月以来の変動型最優遇金利の引き下げであり、これはみずほ銀行として過去最低水準となる。
大手の銀行それぞれは、指標の長期金利が足元で0.8%あたりに安定していることから、8月の金利は前の月から据え置きか引き下げとした。みずほ銀行はメインの金利プランである「固定型10年」を前の月から据え置きとしたが、優遇幅の拡大を行うことで、激化する市場内の競争において、利用者の需要を取り込む狙いがあるようだ。今月12日の申し込み受け付け分から適用される予定。
みずほ銀行は「固定型10年」の最優遇金利を、現状の年1.65%から1.55%に引き下げる。他の大手銀行の最優遇金利は、三井住友銀行で年1.65%、三菱東京UFJ銀行で年1.7%、比較しても最低の水準となる。その他、みずほ銀行は変動型金利も年0.875%から0.775%へと、同銀行での過去最低水準の引き下げとなる。
来年の4月に消費税が8%に引き上げられた場合、注文建築の一戸建て住宅は今年9月末までに住宅建築メーカーと工事請負契約を結ぶと、消費税増税前の税率で購入することが出来る。そのため、今夏のお盆休みにマイホーム購入を検討する人が増加することを見越し、このタイミングでの引き下げが行われた模様だ。
短期の金利と連動して決定される変動型金利は、日本銀行が「ゼロ金利政策」により短期金利を抑え込んでいることから、低い水準にあった。「固定型10年」は長期の金利と連動して決定されるため、その動きを反映して引き上げが続いていた。
銀行は借り入れ審査の結果により、銀行は店頭表示金利からある程度引き下げて融資を行う。今回の決定により、みずほ銀行ではこれまでこの優遇金利幅は1.4%から1.6%だったが、それを最大1.7%まで拡大される。
消費税の増税が行われる前に住宅を購入しようと考える人が増加している中、今回のこのみずほ銀行の決定は、さらにその傾向に拍車をかけると思われる。(編集担当:滝川幸平)