全柔連出直し 厳しい目でチェック 稲田大臣

2013年08月13日 18:23

 女子への柔道指導での暴力問題や独立行政法人日本スポーツ振興センターへの助成金問題など相次ぐ不祥事に「解体的出直し」が求められている全日本柔道連盟が理事長はじめ連盟の建て直しをどう図るのか14日予定とされる理事会の対応が注目される。

 特に内閣府が勧告した柔道指導上の技術的能力や経理的基礎の回復・確立、日本スポーツ振興センターへの助成で問題があるとされる6055万円についての返還とこれにより生じる全柔連の損害についての責任の所在に応じた賠償請求の検討、強化留保金の即刻廃止と再発防止策の徹底など、具体的な対応結果を8月末までに内閣府に報告することが適切に行えるのか対応に関心が集まっている。

 稲田朋美内閣府特命担当大臣は「全柔連には執行部だけの問題でなく、理事会、監事、評議員会等がそれぞれ自らの責任を明らかにし、公益法人として期待されているような事業を適正に実施し得る体制を構築してくださいと求めている」とし、「執行部だけでなく、理事会、監事、評議員会それぞれが今回の一連の不祥事に関する検証と自らの責任も明らかにすべき」としている。

また稲田大臣は「会長や執行部だけがやめ、それでガバナンスが再構築できたということには到底ならない」とした。あわせて「勧告で助成金6000万円の返還に伴う法人に対する損害についての責任の所在についてもきちんと対処するようにということも求めている」とし、その勧告に対応した改革ができているか、あるいは出来る体制になったかを見届けなければならないとの考えで、外部からのトップ導入にとどまらず、実効のある改革を示すことが求められている。(編集担当:森高龍二)